どうして天気が悪くなると痛くなるの?

今日、たまたまテレビを付けたら、急激に天気が悪くなると「歯」が痛くなる、というのをやっていました。

自律神経の乱れが原因?とかいっていましたが・・・・いまさらという感じです。

というのも、わたしのような仕事(鍼灸)をしていると、天気が悪くなる2~3日前から具合が悪くなったり、からだのいたるところが痛くなるという話はよく聞く、当たり前な話だからなのです。

そのテレビではどこかの教授が出てきて、天気が悪くなってくると自律神経が乱れるから、歯が痛くなるんだといっていましたが・・・この説明、わたしにはいま一つしっくり来ません。というのはわたしにとって「自律神経の乱れ・・・」は「更年期のせい・・・」とか「年のせい・・・」というのと全く変わりなく医者の常套句、逃げ口上の一つじゃないかなあ・・と思ってしまうからです。

そこで天気が悪くなると「歯」もしくは「関節」または「からだのいたるところ」が痛くなるわたしの納得できる説明をしたいと思います。       

 

天気が悪くなってくるとき、まず最初に変化してくるのはなんでしょうか?

気温、湿度、風向などなど・・・答えは気圧です。

 

わたしたちのからだには感じることは出来ないかもしれませんが、普段から「大気圧」がかかっています。地表付近では1013hPa(ヘクトパスカル)、1気圧がかかっています。しかし気圧は天気の変動に伴って変化します。低気圧が来たり、高気圧が来たりします。それによってからだにかかってくる圧力(気圧)も変化します。低気圧が来れば、からだの表面を押さえ込む力が弱くなり、高気圧が来れば、強くなります。これは深海にすんでいる魚すなわち深海魚を思い浮かべてくれれば分かりやすいと思います。深海にいるときは元気に泳いでいる深海魚を網で捕らえて、浜にあげると深海魚は目玉が飛び出たり、破裂してしまいます。これは深海、すごい水圧がかかっているところで内圧と外圧のバランスを保っていた深海魚は浜辺に上がってしまうと、相対的に内圧のほうが外圧よりも強くなってしまいバランスが崩れてしまいます。そのため目玉が飛び出たり、破裂してしまうのです。これと同じで人間のからだにも深海の水圧に比べれば弱いですが、大気圧がかかっているのです。高気圧が来れば外圧のほうが内圧よりも強くなり、血液の循環が促され、からだの中に炎症部位すなわち腫れているところがあったとしてもそれが小さくなります。これはむくみをなくすソックスを思い浮かべてくれれば分かると思います。そのため、からだの具合がいいということになります。しかし低気圧が来ると逆の現象が起きます。すなわち血行が悪くなり、炎症部位の腫れは大きくなり、痛みが強くなることになるのです。  

 

いまひとつピンとこなかった方のためにもうひとつたとえを出します。スナック菓子の袋をリュックに入れて山登りをするとどうなるでしょうか?山登りといっても高尾山ぐらいの高さじゃなくてもう少し高い山1000メートル以上の山に行ったとしましょう。頂上に登って、さあ持ってきたスナック菓子を食べようとリュックから取り出すと、その袋は、はち切れんばかりにパンパンに膨らんでいる・・・こんな光景を目にした事のある人はたくさんいることでしょう。山の上では地上よりも気圧が低いため袋の中の気圧が山頂より高くなります。そのために袋がパンパンに膨らむのです。この袋を炎症をおこして腫れている部位や古傷のある部位に置き換えることができます。そうなんです。低気圧のときは炎症をおこして腫れている部位や古傷のある部位はいつもより余計に腫れているのです。

 

そのために、神経痛や関節痛がつよくなる、天気がわるくなる2~3日前に具合が悪くなる。または天気の変わり目に悪くなる。同じように耳の三半規管に影響が出てめまいがするなどの症状が起きてしまうのです。