花粉症の治療

 毎年、春が近づくと憂鬱になる。花粉症の人はみんなそうですよね。赤く充血した目はかゆくてゴロゴロし、鼻からまるで壊れた蛇口のように無色透明な鼻水が絶え間なく流れる。ティッシュを使いすぎた鼻は赤くヒリヒリする。頭痛がして、微熱が続き、まったく集中力が無くなりボーとする。


 どうして鍼灸治療が花粉症に効果があると考えられるのでしょうか?私なりに説明してみましょう。人間の体には体内に菌や異物が入ってこようとするとそれを阻止する免疫機能が備わっています。花粉症というのは、この体に入ってきた花粉(異物)を出そうという免疫機能が過剰に反応してしまったことです。鼻の粘膜に付着した花粉を出そうとして鼻水が出ます。目の粘膜に付着した花粉を出そうとして涙が出ます。


 この免疫機能は異物や細菌(抗原)の種類によって働く抗体が違います。花粉という抗原に対して働く抗体はIgE抗体です。IgE抗体はもともとは体に住み着いた寄生虫に対して働く抗体だったのですが、今は体に寄生虫のいる日本人は皆無に等しいでしょう。そのため仕事の場を失ったIgE抗体は花粉に過剰反応をしてしまうのでしょう。花粉症を軽減させるために花粉の時期だけお腹にサナダ虫を飼って、時期が終ったら虫下しで出してしまう、そんな治療法もあるみたいです。


 つまりIgE抗体を忙しくさせておけば花粉症の症状が軽くすむのではないかと私は思っています。ですから、人によってはアレルギーをおこす金属(鍼)を体に打てばIgE抗体を忙しく働かせるのではないかと思います。


 次にお灸の効果ですが、火傷しないそんなに熱くないお灸の種類に「温灸」というものがあります。この温灸をしている部位は45~49度くらいの温度になります。「熱いじゃないか」と思っている方はサウナを思い浮かべてみてください。そんなたいした温度じゃないですよね。しかし局所的にはたんぱく質が変化を始める温度なので細胞は危機を感じます。そうすると細胞内の熱ショックたんぱく質が増加します。


 この熱ショックたんぱく質は細胞の中に通常も存在するたんぱく質ですが、熱さ、寒さ、酸素の欠乏など環境のストレスにさらされると増加するため、ストレスたんぱく質とも呼ばれています。このたんぱく質は古くなったり、異常をきたした細胞を修復する働きがあるのです。つまり、花粉症を引き起こすIgE抗体の過剰反応を鍼によって鎮静化して、お灸によって炎症をおこした目や鼻の粘膜を修復するのではないかと思うのです。


 そんなつらい症状を鍼灸治療で乗り切りましょう。

 

 まず花粉症にともなった不快な症状を治療します。具体的には肩こり、頭痛などの不快な症状をマッサージで軽減させます。そして鍼灸治療で花粉症自体を軽減します。